西麻布・ポーターハウス ステークス 一生に一度ぐらいは思う存分ステーキを食べて、「あぁ、もう肉なんてしばらく見たくない…」と、つぶやいてみたかった。

 

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 自分にとって、ステーキのベンチマークとなるのは、約3年前にNYで食べたピータールーガーのそれ。
 冷房がガンガンに効いた店内で食べた、心配になるぐらい芳ばしく焼かれた表面の食感、赤身なのにグシュグシュと噛むと溢れ出す肉汁。そして、これを身体に取り込んでいくうちに、体温が上昇していく感覚。
 そんな体感的なステーキを提供するピータールーガーと同じ、「ドライエイジング」という方法で、熟成させたお肉を食べさせるお店が西麻布にあるということで、こちらの方と一緒に訪問。
 広尾からタクシーで5分ぐらい走ると、お店に到着。店内は地下と1Fの2つのフロアで構成されていて、この日、地下はパ-ティーのために貸切となっていた。
 席に案内され、さっそくメニューがテーブルに立てられていく。前菜の選択肢の多さに悩みながら、メニューを一通り眺めて、注文したのは前菜が「旬のオイスター(生牡蠣)」、ガーデンフリーフのサラダ。そしてステーキはポーターハウスステーキ。


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 以上の3品を、クランベリージュースを口にしながら待つ。
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 最初にテーブルに運ばれてきたのは、3種類のパン。味の違いを確かめるように、最初はそのまま、次にバターを乗せて食べていると、生牡蠣が運ばれてきた。
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 輸入もののファニーベイなので、牡蠣の大きさは小さい。でも、味はしっかり詰まっている。そんなマガキと違った味の濃さを、3種類のソースで楽しみたいところだったが、あいにく2ピースしか注文していなかったことに、ちょっとだけ後悔。
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 そのままの味プラス3種類のソースを絡めた味=つまり、4ピースは必須か。
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 サラダには、正直さほど強い印象が残らなかったのだが、今思うとこれを最後までテーブルに残しておくべきだったのかもしれない。
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 というのは、ハーブソルトと3種類のマスタードが運ばれてきて、
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 こんなにブ厚いサーロインとヒレが登場したのだから。
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 合わせて630グラム。40日もの間、風の量や温度、湿度管理がされた倉庫で熟成され、肉の旨みが全身に行き渡る。熟成の過程で表面が乾燥する一方、内部にはエネルギーが満ちていく。そんな方法で深い味わいを生み出すのがドライエイジング。
 芳ばしい香りが鼻腔をくすぐる中、まずはサーロインをナイフとフォークで一口大に切り出す。一片一片にエキスがたっぷりと詰まったお肉。頬張るという言葉は、こういうときによく似合う。
 グシュグシュと噛みだすと、熱々の赤身からは肉汁があふれ出し、脂身からは重たいだけの脂ではなく、重厚な味わいがずっしりと口の中に浸透する。霜降り派にとっては、難儀な肉かもしれないが、この食べやすい肉汁が持つ魅力はたまらない。
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 一方のヒレは、脂質の割合が少なく、サーロインに比べると食べやすい。もちろん、旨みはぎっしりと詰まっている。でも、単品でヒレやサーロインを食べるよりは、サーロインがあってこそ、このヒレの上質な味わいが際立つ。
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 だから、互いの魅力を引き出す、このプレートを食べることに意義がある。
 中盤ぐらいからは、さすがに肉の温度が少し下がってしまうので、ハーブソルトや3種類のマスタードで変化を加えながら、肉と格闘するかのようにむさぼる。個人的には、肉の味自体にクセはないので、それを素直に引き出すハーブソルトとの相性がいいように思えた。
 こうして約30分。大の男2人はほぼ無口のままで、630グラムのお肉をたいらげた。
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 食後は、シャーリーテンプルと共に、チーズケーキを注文。
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 2種類のチーズの濃淡が、くっきりと出たチーズケーキは、不思議なぐらいにすんなりと入っていく。ベツバラなのは女性だけのものではない。
 正直、このお店は財布にはやさしくない。でも、変え難い経験を提供してくれる。こういった赤身の魅力を伝えてくれるお店がもっと増えればいいのに・・・と、思わずにいられない。
 
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ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家/復興庁「専門家派遣集中支援事業」登録専門家
地域食材・食文化をテーマにした商品開発や地域活性事業の企画・運営、取材、執筆、撮影、講演活動、地域メディア・ソーシャルメディア運営アドバイザー。人×食×地域の繋がりを強くする取組みをしています。詳しいプロフィールは下のリンクから。
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