大鰐町・山崎食堂 ここのもやし炒め定食は日本一!なぜなら、日本一味が濃い「大鰐温泉もやし」を使っているから。

 

Pocket
LINEで送る

080515-01.jpg
 青森駅から電車で約1時間、青森市内から車を使っても高速道路で約1時間。
 山手線1周の旅と同じ時間で到着するのが、秋田県との県境にある大鰐町。東北で2番目に古い大鰐国際スキー場や大鰐温泉という観光資源を持ち、上野→青森間の寝台特急・あけぼの号が停車する。そんな町である。
080408_04.jpg
 でも、どちらかと言えば「大鰐」という言葉から想起されるのは「赤字」という言葉。
080408_05.jpg
 先のスキー場や、実はそれ以上に赤字の原因となった屋内外流水プール等、一連のリゾート施設は町の財政を苦しめることとなり、今でも夢の跡はその姿を残したままとなっている(ただ、屋外プールだけは年に1ヶ月ほど営業しているが)。
 そんな具合に、赤字という表現はどうしてもネガティブの象徴となってしまう。
 でも、駅前にデンと店を構える山崎食堂は例外。ポジティブな意味で赤字という言葉が似合う。
080515-02.jpg
 店頭に貼られた「大鰐温泉もやし」の文字。これが鍵となるアイテムだ。で、実は自分もこれを目当てにやってきただけに、念のため的にお店の方に伺うと「まだ、大丈夫」という温かい返事。ということで、店内へ。


080515-03.jpg
 なんとも家庭的な店内。まるで親戚の家に招かれたかのような気分で、座敷席でくつろぎながらメニューを眺める。
080515-04.jpg
 食堂に小奇麗なメニューなんて似合わない。年季が入ったメニューがお店の2枚目の看板だと思う。
 そんなメニューには麺もの、丼もの、洋食、和定食…なんでもござれの状態となっている。自分の胃袋が4食入るようにできていれば、ここからも注文したかったものの、初志貫徹で大鰐温泉もやしを使ったもやし炒め定食と、最近登場したというモツ煮を注文。
080515-05.jpg
 約10分ほど待って目の前に現れた定食は、ディスイズ定食といったもの。ごはん、味噌汁、主菜、副菜、漬物。日本人なんだからこれで十分。
080515-06.jpg
 スーパーで売っているもやしなんて、比べ物にならないぐらい、土臭くてたくましいこの香りは唯一無比。そして、長いもやしを豚肉や油揚げと一緒に口に入れて頬張ると、シャキシャキとした歯ざわりが心地よくて、べらぼうに濃厚なもやしの味が広がる。とにかく濃厚。いやはや濃厚。
 この味がまた、熱々のご飯と相性がよろしくて仕方が無い。炒め物本体で2杯、おつゆで1杯、味噌汁やとろろで1杯。都合4杯はいけることになるが、ここでモツ煮が運ばれてきたので、ご飯への思いは一旦休憩…
080515-09.jpg
 なんて、できっこなかった。色々な部位が入るや豆腐も入るや、それが生姜で食べやすくなっているのだから。熱々のところをレンゲですくって、ハフハフ言いながら食べると、誰だって笑ってしまう味が待っている。
080515-07.jpg
 こちら、同行者が召し上がった大鰐温泉もやしラーメン。ダシが効いたスープにもやしのクセが絡んだところがたまらないと、顔に出ていた一品。
 この温泉もやし、大鰐町でも6戸でしか栽培していない貴重な野菜。それを、これだけ贅沢に使うのだから、自然体で赤字覚悟みたいなことをやっているお店。ただ、この6戸には後継者がいないとのこと。この味、このボリュームにいつまで出会えるのか、何とも言えないというのが現状である。
080408_07.jpg
 今、ようやく県が主体となって新しい栽培施設を1戸作っているが、文化保存の意味でも外貨獲得の意味でも、もやしを見かけたらできる限り高値で買いたいところ。単純にそれだけ旨いのだから。
 そんな感じに、大鰐にはすごい資源が眠っている。
080408_08.jpg
 おそらく、日本一素朴な迎賓館や、
080408_15.jpg
 通称「わにもっこ」という、やさしい手触りとデザインが融合した木製品を生み出す工房。
 あとは、時期が来るのを待つだけ。これだけ凄いものばかりの町が、このままで終わる訳が無い。いや、このままであって欲しくない。
080408_13.jpg
 皆様のクリックで、青森を応援してください!人気blogランキングへ。

ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家/復興庁「専門家派遣集中支援事業」登録専門家
地域食材・食文化をテーマにした商品開発や地域活性事業の企画・運営、取材、執筆、撮影、講演活動、地域メディア・ソーシャルメディア運営アドバイザー。人×食×地域の繋がりを強くする取組みをしています。詳しいプロフィールは下のリンクから。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • follow us in feedly

コメント一覧

  1. スカート子 より:

    今は実家が大鰐にあるので、帰りたくなってしまいました^^
    本当に大鰐町は財政難で、国体も開かれるスキー場、湧き出る温泉、それを利用した美味しい大鰐もやし・・・と観光にはすばらしい条件がそろっているのに、何をやっても見事に玉砕…本当に残念です。はっきり言って、今は温泉にしてもスキー場にしても、地元の人たちのためにあるようなものです。
    あのプールも出来た当初はすごかったんですがね・・・あっと言う間でした。
    山崎食堂は朝の温泉帰り、おばあちゃんと一緒に昼ごはんを食べるのが楽しみなお店です^^いつもみそラーメンで定食は食べたことがなかったですが、おいしそう!
    takapuさんの大鰐町への想いに感動しちゃいました!

  2. 蓮花 より:

    普通のもやしに比べると豆の部分が大きいように見えますね!
    茎は歯ごたえがありそうな感じ。
    そんな貴重なもやしが山盛りになってますネ。
    青森以外、出回ることはあるんでしょうか?
    少なくとも静岡では見たことがありませんよ~。

  3. takapu より:

     【スカート子さま】
     玉砕というより、これは絶対的エースがないどの街にも言えるのですが、資源を活かすコーディネーターになる人がいないんですよね…実は、写真は撮影できなかったのですが、球場の上の高台から見おろす街と山の眺め。あれはすごいです!天下一品です!
     地元の方にとっても、色々な施設があることは活き活きと過ごすためには素敵なことですし、必須だと思います。でも、その目的が観光なのか生活時間の充実なのか、もっと考えるべきだったと思います。
     山崎は、生活時間の充実が目的のはずなのですが、自分みたいなヨソモノにとっても魅力を持ったお店です。この定食は笑っちゃうぐらいに、旨いですね。いつまでも、この味が手に届く場所にあってほしいものです。

  4. takapu より:

     【蓮花さま】
     とにかく、このもやしは長いんです。
     豆も少し大きいですし、歯ざわりがやわらかく瑞々しいのではなく、表面に歯ごたえがあって、じわっとエキスが広がるといった感じです。
     
     なかなか、首都圏にも出回らず、今の6軒もほとんど出荷先が決まっているようなので、静岡で食べるのはかなり難しいはずです。
     つまり…素敵な旅を(笑)。

  5. 55aiai より:

    あーーー!ここのもやしラーメン、とっても食べてみたかったもののひとつです。
    私は東京で売られている太いもやしが苦手で、細くて味が絡むもやしが大好き。ここのラーメンは青森に行ったら絶対に食べたいと思っていたところ。レポートしてくださって有難うございますー。尚更食べたくなっちゃいましたけど拝見できて嬉しいですー。

  6. takapu より:

     【55aiaiさま】
     つべこべ言わずに来い!
     というぐらいに、ありったけのエネルギーを込めて推薦します。(笑)
     瑞々しいのに味がしっかりと絡む。しかもキャラ立ちがしているこのモヤシは、文化財ものです。
     ということで、つべこべ言わずに来…(略)

  7. 古田 より:

    何気なく、山崎食堂で検索したら、たくさんの情報が載っていたのでびっくりしました。
    私は、山崎食堂の長女と一緒になり、愛媛に住んで二十数年になります。
    もう、何年も帰っていませんが、家の写真を見ると非常になつかしく思います。
    子供と、大鰐ラーメン食べに帰らんといかんなあ

  8. takapu より:

     【古田さま】
     初めまして。お越しいただきましてありがとうございます。
     山崎食堂さんとつながりのある方にご覧いただき、心から嬉しく思います。
     愛媛の地と青森の地の距離は1500キロぐらいあるはずですが、心の中にいつも青森があるという思いが伝わってきて、県外生まれの自分にとっても嬉しいです。
     ぜひ、大鰐ラーメンともやし炒めを食べに、青森に足を運んでください。

この記事へのコメントはこちら

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「コメント送信」ボタンを押してください。