弘前市・チャイナドール 百貨店のフードコートと侮るなかれ。弘前市民の身体は、ここの味噌ラーメンでできているといっても過言じゃない。

 

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弘前駅から10分ぐらい歩いたところに、土手町という目抜き通りがある。えらく昔から営業している和菓子屋さんがあれば、数年前にオープンした、まだ初々しい表情をした喫茶店もある。
そんな色々な顔を持ったお店が並ぶこの通りに、一軒だけ近未来的な外観のビルがある。その名を中三(なかさん)という百貨店は、大森でいうところのダイシン百貨店のような存在。
どちらも、「食」で有名になっているのだが、一つだけ違うのが、前者が食堂なのに対して、後者はフードコートだということ。そして、その主役となっているのが、チャイナドールというラーメン屋さん。
元々、(立佞武多で御馴染みの)五所川原市に創業した中三百貨店で、当時流行していた札幌の味噌ラーメンを売り出そうということから始まり、地元向けにアレンジされた五所川原スタイルの味は、試行錯誤が繰り返された末に今の弘前で提供される味へとたどり着く。
昭和46年に生まれたその味は、実に35回以上の春夏秋冬を経たことになる。
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昔から、この味に親しんでいるであろう方も、
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ここ数年、この味に親しんでいるであろうグループも、レジで味噌ラーメンを注文してから、プラスティック製の食券を握り締めて、番号が呼ばれるまでの時間が至福の時間。
好きな一杯だからこそ、中華鍋で野菜を炒めて、そこにスープを投入し味噌やニンニクで調味するおばちゃんの背中を、カウンター越しに見るのも大好きに違いない。その視線はきっと、台所に立つ親の背中を見るのと同じはずだ。
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自分の番号が呼ばれたら、アツアツの湯気を顔に当てながら席に運んで、あとはこの一杯に身を委ねることにしよう。
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強火でしっかりと炒めが入ったキャベツやモヤシは、スープでふにゃっとなることなく、シャキっとした歯ざわりから、瑞々しい野菜の旨み、ひき肉の旨み、そしてスープの旨みが一体になった味を生み出してくれる。
元々、これだけでも飲めてしまうほどに自然の甘みがたっぷりと染み出したスープに、これを更に際立てる砂糖、そして赤味噌の塩分が組み合わさることで、立体感のある深い味を生み出し、そこにニンニクのパンチのある香りが加わると、中毒性の高い味が出来上がりとなる。
これだけ、たっぷりの野菜とスープだけで幸せに浸ってしまうと、麺に至るまでに時間がかかってしまい、グダグダの麺になってしまいかねないが、ここは麺も固めにゆでられているので、心配ご無用。湯気と共に現れる麺はむしろ、スープをたっぷりと纏ってすごく旨くなっている。
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実は、何回も弘前に足を運んでいながら、このお店で食べるのは今回が初めて。願わくば、この味がヨソモノの自分にとっても、身体の一部になってくれればと思う。
そんなお店である。
※このお店の更に深い物語は、こちらに詳しく紹介されています。
さて、最近またもや更新頻度が落ちておりますが…実は7月1日までに、
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とある物を作らなければならず、完全にテンパっております。それまで、不定期更新になってしまいますが、よろしくお願いいたします。
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ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家/復興庁「専門家派遣集中支援事業」登録専門家 地域食材・食文化をテーマにした商品開発や地域活性事業の企画・運営、取材、執筆、撮影、講演活動、地域メディア・ソーシャルメディア運営アドバイザー。人×食×地域の繋がりを強くする取組みをしています。プロフィールやお問い合わせは下のリンクから。
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コメント一覧

  1. ロレンス より:

    ダイシンと一緒にしたら中三からクレームが来ないか、
    ちょっと心配ですが(笑)

  2. takapu より:

     【ロレンスさま】
     いえ、両方のお店を体感した結論は「大丈夫」です(笑)。どちらも、街のシンボルですから。

  3. マサ より:

    材料(食材)や作り方等
    どこからどう見ても、普通のラーメンなのに、
    美味しいのは何故なんでしょう?
    とても不思議です。
    普通に作って普通に美味しいという感じ。
    まさに、「中みそ」の秘密です。
    (癖になる味だぁ~。)
    久しぶりに食べたくなってきました。
    マサでした。

  4. takapu より:

     【マサさま】
     確かに、奇をてらわずにベーシックに旨いものを作るという作り方ですからね。
     ただ、美味しいの質が違うんですよね。
     首都圏型のラーメンは、新しい味を生み出す貪欲な姿勢が旨さになっているのに対して、こちらのラーメンは守り続けることに対する尊敬から、食べ手が美味しさを感じてしまうというものだと思います。
     「守ること」で考えると、家庭の味が近い位置になると思います。
     だから、安心して食べることができて、家族が作る料理と同じ美味しさが生まれるのではと。

  5. さとる より:

    昨日、喰って来ました!
    八戸から青森経由でねぶた見た後に
    うわさを聞きつけ喰いに行きましたよ
    旨かった。そして野菜がたっぷりなのが嬉しい。
    一味がっつりかけて喰った。甘さがいやみでなく旨かったです。
    又すぐにでも喰いに行きたいです。

  6. takapu より:

     【さとるさま】
     すいません、遅くなりました…
     八戸→青森→弘前の三都物語ルートをたどって、終着点がチャイナドールというのが、素敵です。
     あのラーメンのキモはやっぱり野菜だと思います。エキスがスープに流れ出し、それが麺にしっかりと絡んで。一味をがっつがつにかけても、やさしい味は変わらない。
     私も、真夏だからこそ食べに行かねば!な気分です。

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