五所川原⇔津軽中里 津軽鉄道・ストーブ列車に乗って ~その2_車中の楽しみ「ストーブ弁当」と、ミサオおばあちゃん~

 

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改札を過ぎると、みんな少しだけ急ぎ足になってホームへと向かう。
このストーブ列車、すべての車両にストーブが備え付けられているのではなく、しかも自由席。なのでストーブが見える場所に座るために、どことなく急ぎ足になっている。(ちなみに、1枚目の写真に写る「走れメロス」の車両には、ストーブはついていない。)
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自分が車両に乗り込んだときには、既にストーブが見える席には人の姿。なので、隣のボックス席に座ることにしたが、それでもストーブが放つ熱はあっという間に車内一杯に広がり、見慣れないものを見た人の体温と相まった。だから、ダウンジャケットを脱ぐことにした。
ストーブでは早くもイカが焼かれ、そりかえる姿をお客さんは携帯のカメラでパシャっと撮影している。そんな場面を見るのも、ストーブ列車の醍醐味かもしれない。
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そして、もう一つの醍醐味がこのストーブ弁当。乗車3日前までに予約をしないと食べられない弁当を開けていると、車窓はゆっくりと流れ出した。
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中には、若生おにぎりや、里芋にゴマをまぶして石炭を模したもの、イカと玉菜の漬物、赤紫蘇のおにぎり、あられを衣にしたエビフライや、レンコンをこれまたエビのすり身で挟んだフライなど、とにかく盛りだくさん。
ストーブ列車が走る津軽地方で親しまれる郷土料理と、ストーブ列車のコンセプトが反映された料理の組み合わせ。だからこそ、車内で食べると最高に美味しくなる。
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焼きあがったイカが持ち主の手元に帰ったタイミングで、駅員さんが他のお客さんの焼きものをストーブに乗せる。乗せる瞬間を収めようと、ここでも携帯のシャッター音が鳴る。
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五所川原を出発し数十分、斜陽館がある金木駅に到着すると、東京から来たというお客さんは、次々と列車を後にする。多分、ここが分岐点となる場所。ゆえにストーブの近くが空くのはいいものの、人口密度が小さくなった列車というのは、やっぱり寂しげだ。
車窓を流れる景色には曇りガラスのフィルターがかかり、だんだんと景色の見え方が変わってくる。
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そこに登場したのが、ミサオおばぁちゃん。手作りのしとぎもちや笹もち、よしもちといった津軽の郷土菓子がたくさん詰まった木箱を身体で支え、車内をゆっくりと歩いている。
お客さんと話をするのが好きだという空気が伝わってくるミサオおばぁちゃん。そのやさしい笑顔を拝めば、買わずにいられない。
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そして、終点の津軽中里に到着。20.7キロの旅は一旦終了となるが、この機関車が一度客車と離れ、向きを180度変えてから登場する。折り返し運転に備えてである。
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駅前にはスーパーの跡。以前は営業していたものの、少し前に閉店してしまったようだ。でも、終点として出迎えてくれるお店がスーパーのそばにあり、そこではしじみ汁で暖を取ることができる。
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さぁ、今度は帰り道。逆方向に出発しよう。

ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家/復興庁「専門家派遣集中支援事業」登録専門家
地域食材・食文化をテーマにした商品開発や地域活性事業の企画・運営、取材、執筆、撮影、講演活動、地域メディア・ソーシャルメディア運営アドバイザー。人×食×地域の繋がりを強くする取組みをしています。詳しいプロフィールは下のリンクから。
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