五所川原・花咲く春、駅前を満開にする二つのお店。 ~その1~

 

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いよいよ、青森にも桜前線が上陸(でも、これは梅です・・・)。
青森で桜の名所といえば最初に思い浮かぶのは、やはり弘前公園。既に、外堀の桜は7~8分咲きとなっており、一ヶ月ほど前はまだ白いベールに被われていた街の景色が、あっという間にピンク色に染まってきた。
ところで、実は弘前だけではなく青森には桜の名所が数多く点在している。
その一つが津軽鉄道を擁する五所川原。桜のトンネルを走る津軽鉄道・芦野公園近辺の桜も、満開に向けていよいよラストスパート。
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で、そんな津軽鉄道にまつわる二つのお店が、今週立て続けに五所川原駅に開店した。しかも、単なるグッズショップではなく、企画力の高さに定評がある津軽鉄道らしさが詰まったお店ばかり。
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一軒目が、「サン・じゃらっと」。津軽鉄道の本社1Fを改装して作られたコミュニティサロンであり、このスペースで開店したのが「でる・そーれ」というカフェ。
メニューを眺めると、フードメニューは3種類。その中で目玉商品になっているのが、「津鉄汁」という一品。ということで、これとおにぎり、いなりずしがセットになった津鉄汁セットを注文。
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シャモロックの出汁が効いたつゆには、シャモロックの肉やゴボウにニンジン、そしてマイタケがたっぷり。全て地物の野菜が使われている。そして、主役となっているのは長いもの団子。
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やさしい口当たりから、じわりと現れる力強さが身体に染み渡るその味は、シャモロックの旨みと野菜の甘みが一体になった味。ここに、団子のフワっとしながら粒子感が残る食感と、ゴボウやマイタケの特長ある食感が組み合わさると、素朴で心が落ち着くような味。よく、「懐かしい味」と呼ばれるものだ。
でも、実はこの食べ方を地元の人が昔からしているというわけではない。
とにもかくにも、販路というものがないのが地方の悩み。一方、優れた食材を生み出しながらも、販路がないゆえに管理コストが積み重なるという話もよくある。
そこで、一杯の金山焼きの器に全てを集めたのがこの一品。汁の熱さはきっとこの一杯にかかわる一人ひとりの熱い思い。しかも、「こんな値段で!?」という価格で提供されている。
そんな汁と一緒に出てくるいなりずしは、こちらでも認定されているいなりずし。赤くて甘いヤツだ。細かく刻まれたクルミも甘さにコクを、モチっとしたご飯に食感を加えている。うん、もっとこのいなりが食べたい。赤かぶの千枚漬けもいい。
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レジの横には、津軽名物・干し餅のストラップや、ストーブ列車のシンボル・石炭を模したクッキーが売られている。このクッキー、甘さ控えめな大人味にもかかわらず、噛んだときの音は誰もがうれしくなるような音。
味の記憶と音の記憶。これが折り重なっていくことで、この場所はきっと皆の記憶を次から次へと生み出していくに違いない。自分も、津鉄汁の裏メニューとして存在するらしい、「団子おかわり」を早く口にして、更なる記憶を頭に残したいものだ。

ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家/復興庁「専門家派遣集中支援事業」登録専門家 地域食材・食文化をテーマにした商品開発や地域活性事業の企画・運営、取材、執筆、撮影、講演活動、地域メディア・ソーシャルメディア運営アドバイザー。人×食×地域の繋がりを強くする取組みをしています。プロフィールやお問い合わせは下のリンクから。
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