ついに全線開業、東北新幹線! 青森に行ったら、これを食べて欲しい! その4・大鰐町 山崎食堂「大鰐温泉もやし炒め定食」

 

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東北新幹線が新青森まで延伸したことで、
3月5日に登場する新型車両「はやぶさ」に乗れば、
東京〜新青森間は約3時間で結ばれることになった。
そんな、速さと快適性を突き詰める移動手段に身を預けるのが、
21世紀的な鉄道の旅とすれば、
上野駅を21:45に出発する寝台列車「あけぼの」に乗って、
約12時間かけて新青森に到着する鉄道の旅は、20世紀的な鉄道の旅。
で、そんなあけぼのが日本海側をガタンゴトンを走り、
翌日の9:05に到着するのがJR大鰐温泉駅。
江戸時代、津軽藩のお殿様の湯治場だったこの地には、
温泉の地熱を使って栽培する、350年以上の歴史を持つ特産品、
「大鰐温泉もやし」がある。


その一番の特徴は水耕栽培ではなく、
土耕栽培であること。
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この大鰐温泉もやしが栽培される小屋、
藁の下にはもやしが育つ「サワ」と呼ばれる床が掘られており、
そこに温泉を撒いたら豆を土に薪き、
4日ほどで発芽したら、再び温泉を撒く。
すると、約1週間で長さ約40センチ程度の温泉もやしが出来上がる。
当然、化学肥料や農薬は使わない。
ピンと強く真っすぐに育ったもやしは、
サワの土ごと掘り出すことになるが、
実はこの土は再利用できるものではないので、
崩して再びサワを作ることになる。
栽培までの時間は短いものの、その数倍の手間と力仕事で育まれるのだ。
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この温泉もやしを栽培する農家は減少しており、
今では4件ほどだという。
その中の1件である山崎さん。
自分と同じぐらいの30代の凛々しい方。
この方自身も先輩もやし農家さんから技術指導を受けて、
栽培しているが、今では別の若い方にも技術指導をしているとのこと。
栽培の文化は、どこかの世代で違ったこだわりを持って、
独り占めしてしまうと、そこで途絶えてしまう。
だから、こういった若い世代が伝承することが一番大事。
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この大鰐温泉もやしは、絶対数が少ないのでなかなか手に入れにくいが、
大鰐温泉駅前にある温泉施設「鰐come」では、午前10時ごろになると、
「大鰐温泉もやし、入荷しました」の館内アナウンスが入る。
基本的に、アナウンスと共に早々と完売してしまうのだが、
運がよければ、こんな感じに束になったもやしと対面できる。
もやしを束ねる作業は、
昔からもやし農家の奥さんが担当する作業で、
山崎さんのところでも同じ。
温泉で土を洗い、ちょっと冷ための温泉水で引き締める。
だから、独特の食感が生まれることになる。
まれに午後にも入荷するとのことだが、
基本的には午前中の1回勝負。
でも、もし売り切れてしまったら、鰐comeの中で温泉もやしそばを食べたり、
駅からすぐのところにある「山崎食堂」で、食べるのがおすすめ。
普通にスーパーで売られているもやしが、
もやしらしい味という感じとすれば、
この温泉もやしは土の恵みを吸収した、
本当に野菜らしくミネラルが豊富な味がする。
また、水耕栽培のもやしが、
シャクシャクとした噛み心地なのにに対して、
こちらは繊維の強さもあって、ジャクジャクとした噛みごたえになる。
そんな温泉もやしの魅力を引き出すのは、
豚肉と油揚げのコクと旨味。
このゴールデントライアングルで生まれる味で、
バクバクモグモグとご飯を食べ進めれば、
誰もがみんな、日本最強のもやし炒め定食と実感するに違いない。
夜行で大鰐に行き、温泉につかって町中を歩いたら、
温泉もやしを食べてまたひと風呂あびる。
あとは、タクシーに乗って「ひばの国迎賓館」に行ったり、
デザートレストランの「シュバルツバルト」に寄るのも至福の時間。
もちろん、はやぶさに乗って、
新青森→大鰐温泉というルートで訪れるのも悪くない。
でも、帰りのあけぼのが大鰐温泉を発つ19:14までの約10時間を、
大鰐温泉を過ごすという、往復をあけぼので過ごす贅沢な旅も悪くない。
いずれにしても、最高のもやしは大鰐の地にある。

ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家/復興庁「専門家派遣集中支援事業」登録専門家 地域食材・食文化をテーマにした商品開発や地域活性事業の企画・運営、取材、執筆、撮影、講演活動、地域メディア・ソーシャルメディア運営アドバイザー。人×食×地域の繋がりを強くする取組みをしています。プロフィールやお問い合わせは下のリンクから。
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