八重洲・青玄海 青玄海定食(890円)
東京駅界隈は、丸の内側と八重洲側で、
こんなにも表情が違うのかと思うことばかりです。
かたや幅広い道路に沿って高層ビルが立ち並び、
かたや一本路地に入れば、様々な飲食店がひしめき合う町。
あまりに対象的な景色なのですが、
だからこそ歩いて行き来することで、
見えたり感じたりすることが多いものです。
で、どちらかと言えば八重洲側で昼時間を過ごすことが多い自分は、
何故か寿司屋さんや中華屋さんが多いとか、
町の歩みに育まれてきたお店の傾向みたいなものを、
少しずつ感じるようになってきました。
そんな中で見かけたのが、この趣ある建物。
ガラス越しに見れば、椅子は営業前の状態。
でも、白いボードに書いてあったランチメニューに導かれ、
青玄海の看板が掲げられた二階へと向かいます。
細い階段を登ると、どこか懐かしさの残る木の空間、
壁際の席に腰掛けると、まるで漁師小屋にいるかのようです。
メニューは4種類あったのですが、
お茶漬けものが売り切れていたので、
青玄海定食を注文することに。
目を惹いたのは大きな豚汁と、
そこに添えられたたっぷりの海藻。
もちろん豚肉や大根に人参、
そして刻み椎茸にたっぷりのモヤシなど、
器の大きさに負けじと具沢山なのですが、
混ぜて熱をしても色が赤茶色に変わらない、
この海藻が、色々と効いてます。
お味噌の美味しさが染み込んだ具を食べれば、ご飯も進む。
当たり前のことであり、幸せなことです。
塩鮭も食べやすく優しい塩加減、
見た目よりもスッと箸でほぐれてくれるので、
骨を外すのに困ることもありません。
また、副菜にマカロニサラダがついてるのも嬉しい限り。
日本の定食には、白物おかずが欠かせないものです。
思うに、これは理想的な日本の定食。
となると、ご飯のおかわりも欠かせないのですが、
食べすぎるとお汁がなかなか進まない。
ここは、色々な意味で器が大きなお店です。