新潟県新潟市・とんかつ太郎 かつ丼(970円)
新潟駅から宿を経由してタクシーで向かったのは、
新潟一の繁華街・古町。
到着すると出迎えてくれたのは雨空。
時に強く時に優しく、路面を潤してくれます。
そんな街の一角にできていた行列、
この主こそが新潟タレかつ丼の元祖・とんかつ太郎。
食べたくて会いたかったお店です。
ガラス扉が開き、店内に誘導されると
あっという間にカウンター席は埋まり、
店内を「かつ丼」の声が埋め尽くします。
もちろん、自分も声の主。
何でしょう、この不思議な一体感は。
目の前に運ばれてきたかつ丼は、
まるで5枚のかつがご飯の蓋。
卵もタマネギもありません、これだけです。
醤油ダレの甘い香りで食欲がぐんぐん高まる中、
もちろん、一口目はかつから。
さっくりした歯触りと、じゅんわり広がるタレのうま味。
染み渡る甘辛な味には、感動すら覚えます。
「5枚も乗っかってるんだったら、薄いんだろう?」じゃないんです。
約1センチの食べごたえあるカツが堂々と鎮座。
だから、食べ応え十二分、満腹も十二分。
もう、夢中です。
食べ終わりに見えてくる太郎の文字。
どんな楽しい時間にもエンディングは付き物ですが、
この瞬間の寂しさはちょっと別格。
食後、おかわりしてしまおうかと思ったのですが、
昼のピークに向かって、店頭の行列が長くなってたので、
後ろ髪を引かれつつお店を後に。
このお店のためだけに、新潟へ。
そう思えるお店です。