青森 ひるたび・さんぽ

青森県弘前市・2014弘前さくらまつり/「しまや」で食べるトゲクリガニと夜桜の艶

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桜散策の余韻の中、弘前公園のお濠から少し外れて、
夕飯を食べるべく、お目当てのお店に向かいます。
大工町の一角に佇む郷土料理料理の看板、もちろん「しまや」です。
暖簾をくぐれば、おかみさんの笑顔の出迎えを受けて、
座敷席に腰掛ければ、待ち合わせをしていた地元の友人と合流です。
もちろん、いつものようにカウンター上には
おかずがたっぷり入ったバットが並びますが、
お店の壁に掲げてあるオススメの黒板には「トゲクリガニ」の文字。
青森に春を告げ、お花見に欠かせない食材。
もちろん、これを注文しないわけにはいきません。


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でも、まずはお刺身からいただくことに。
貝柱のしなやかなバネから溢れる甘さと、
クニュっとした食感から滲み出る、
ほんのり塩の効いた帆立のエキス。
そして、まるで昼に見た桜の色のような、
繊細な色を帯びた鯛。
じわりじわりと甘さが包み込む様は、
まるで花筏ができるまでの時間のごとく。
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さぁ、そしてトゲクリガニです!
実は、青森で二年間住んでいたものの、
トゲクリガニを食べたことは1回だけしかなく、
ぶつ切りになった身がたっぷり入ったお味噌汁の、
コク深い味は今も忘れられません。
そんなトゲクリガニが目の前に。
しかも、お伴になっているのは、
たっぷりのウニ。この上ない贅沢です。
殻の中からほぐされた身を一口食べれば、圧倒的なコク。
蟹フォークで足をほぐしだせば、小さくも筋肉質な繊維。
そして、お箸で味噌をつまめば悶絶必須。
毎年、こんなに旨いものがすぐ側にある環境、
本当にうらやましいものです。
で、蟹となれば例に漏れず地元の友人との会話も止まってしまうのですが、
逆に、友人だからこそ成り立つ無言の会話。
気を遣うことなく美味しさを共有できるのって本当に嬉しいものです。
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隅々までゲクリガニを堪能した後、
ウニをつまみながらお酒を飲んでいると、
気になったのがバットに盛られたイカリング。
先代のおかみさんから受け継いだ、
真っ当な津軽の伝承料理が並ぶカウンターに
こういったものがあると、逆に気になってしまうもの。
サクサクの衣に包まれたイカの逞しさと、
裏メニューを食べているような感覚。
ビールが似合うアイテムですが、
日本酒を合わせたくなります。
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そして、こごみがあると聞けば黙ってなんかいられません。
今年は、白神山地側の山菜が少し遅れていたようで、
本来は一ヶ月前ぐらいに旬を迎えるこごみと、
胡麻和えの姿で出会えました。
野趣ある香りと、トロリと少し粘りがある食感が、
胡麻の香りに乗って楽しめるのは、春の醍醐味。
こういった料理にこそ、地域の佳さが見えるものです。
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「たらの芽あるけど食べる?」
と、オススメされたらもちろんいただきます。
たらの芽とウドの天婦羅、
軽い衣から風味や独特のほろ苦さが溢れてきます。
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締めは鯛の塩じゃっぱ汁と若生おにぎり。
さっき刺身で食べた鯛の、身や骨にたっぷり詰まった出汁が、
ネギの爽やかな香りと共に口を満たせば、
顔がほころんじゃいます。
そして、キャンディのように包まれた若生おにぎり。
一年ものの薄い昆布の出汁と塩気が、
熱々炊きたてのごはんにしっかり乗って、
繊維に添って頬張れば、その美味しさに涙が出ちゃいます。
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お腹も心も満たされた後は、
再び弘前公園に戻って、
ライトアップされた桜を楽しむ時間です。
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お濠に反射する桜の艶、
花びら一枚一枚の可憐な姿を、
一点の曇りもなく写し出しています。
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心が疲れていたり、身体が疲れていたり。
色々なコンディションの中で、
この桜に出会った人もいると思うのですが、
そんな一人一人の心を満開の桜は包み込んでくれます。
やっぱり、ここの桜は最高です。

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takapu

ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家 食や旅をテーマにした商品開発や既成品リノベーションを始め、コンテンツ企画、取材・執筆・撮影、PRツール制作、漫画原作、講演、事業所の強みづくりコンサルティングを手がけています。 詳しいプロフィールはお仕事に関するお問い合わせは、下のリンクからお願いいたします。

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