【ラァメンぼーんず/青森県青森市】堂々主役の「とんこつラーメン」と街の定番「煮干しラーメン」

26/09/2014青森,東北,ラーメン・ちゃんぽん,ひるベスト!!!,ひるたび・さんぽ

ラァメンぼーんずの看板

青森に来ると体内の煮干しラーメンスイッチがオンになり、市内の名店に行ってズズッと啜る。

それが自分の常識なのですが、信頼するラーメン通から聞いた「ぼーんずのラーメンを食べずしてどうする」という情報に、自分の足はパサージュ広場に向かっていました。

ラァメンぼーんずの外観

パサージュ広場も色々とテナントが入れ替わっていますが、かつて自分が通ったマッサージ屋さんの隣の隣に、お目当てのお店はありました。
※現在は移転しています。

小さい店内は平日のお昼であればすぐに満席になるそうですが、曜日と時間をずらしたおかげで席を確保。
食券機で真っ先に目が向かったのは店名が謳う堂々の主役・トンコツの文字。

今年の初めまで青森市役所の裏にあった名店「ろぜお」。ここのご主人が一人で厨房に立ち、一杯一杯に全精力を傾けて作ります。

ラァメンぼーんずのとんこつラーメン

運ばれてきたトンコツラーメン。何が印象的かと言えばスープの豊かな香り。トンコツラーメン屋さんの中には、臭みをバシバシ出しながら営業しているお店もありますが、ここにはそんな障害はありません。

レンゲを浸せば小川のように滑らかに一口分のスープが溜まり、口に運べば濃厚なコクと旨味が舌に膜を作り、ゆっくりと浸透していきます。重たさが皆無なので、女性でもレンゲが止まらないタイプです。

バリカタの麺を引き上げて啜れば、今度は粉のまろやかな甘さとコクが一体に。噛めば噛むほど麺がひとつの塊となるような感覚。キクラゲの食感やチャーシューに誘われながら、あっと言う間に麺は空っぽに。ということで、100円追加して替え玉を注文します。

ラァメンぼーんずの替え玉

別皿で運ばれてきたハリガネ。その硬さに「喉に刺さる」的な言われもありますが、そんなことはなく心に刺さったのはスープとの相性でした。

ラァメンぼーんずのとんこつラーメン(辛子高菜入り)

もちろん、辛子高菜を投入するのは2杯めから。刺激がトンコツスープの新しい味を引き出し、丁寧に作られたスープの懐の深さを再確認できました。

ラァメンぼーんずの煮干しラーメン

一方、こちらは青森の定番・煮干しラーメン。立ち上る湯気から広がる煮干しの芳香を浴びながら啜ると、細麺に絡む旨味に心が踊ります。

長めのメンマやチャーシューを挟みつつ、煮干しの気泡が浮かぶ濃厚なスープをゴクリと飲んで、麺が伸びないうちに繰り返し。澄んだスープはもちろん完ツユ。やっぱり、この味もたまりません。

ラーメン通が話していたのは、「とにかくここのご主人はスープづくりが上手い」

思えば青森のラーメンには「麺を食べる」や「お腹を満たす」機能以上に、スープを飲んで身体を温める機能を強く持っています。このお店のように、出汁のおいしさにこだわり、素材の120%の力を引き出しているお店が多いのはそのはず。きっと、青森のラーメンを通じて食べているのは、高い職人さん達の技術なんでしょう。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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Posted by takapu