埼玉県上尾市・川岸屋 もつ煮と肉汁うどん

 

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川岸屋-01
趣味でロードバイクを初めて約1年。
辛いことがあっても、広い空の下でペダルを漕いでいるうちに、小さなことと思えるようになるものです。

基本的に走る目的は食べること。ゴールに美味しいものが待っているのなら、60キロとかの距離があっても全然問題じゃありません。

板橋区を起点に荒川サイクリングロードを上流に向かって走っていると、気が付けばそこはもう埼玉県。
そろそろ、お腹が空いてきたなぁ…というタイミングで到着したのが、お目当てだったこのうどん屋さん。

川岸屋-02
店内に入るとすぐ、出迎えてくれたのはお年を召したご夫婦と手描きメニューの数々。まだ、開店時間には少し早かったのですが、温かく迎え入れていただきました。

特に迷ったのがうどんのバリエーション。
シンプル系から肉うどんまで、色々な種類がある中で、もりうどんの横に添えられた(玉ねぎの天ぷらつき)という言葉が揺さぶります。
天ぷらじゃなくて、玉ねぎの天ぷら。明らかに何かを持っています。

そして、もう一つの候補が肉汁うどん。
テーブルの上に置かれた写真には、たっぷりのお肉が浮かぶおつゆとざるうどん。

郷土料理の研究志向的に選べば前者、でも「せっかくなので」という感じで選べば後者。
悩んだ末に選んだのは肉汁うどん。そして心轢かれたもつ煮でした。
いいんです、どうせまた来るのですから。

川岸屋-04
小さめのお皿にたっぷり盛られたモツとネギ、柔らかく煮こまれた食感と薬味の瑞々しさ。

少し尖らせた味となっているので基本的にはビール志向。唯一、ロードバイクで来たことを後悔した瞬間でした。

川岸屋-05
そして、主役の肉汁うどん。
駆け抜けんとする滑らかな表面舌触り、モチモチの食感。
全てに優しい美味しさは、コシハリだけをうどんとする風情が誤っていることを口の中で教えてくれます。

豚肉の甘いエキスと脂の旨味がたっぷり染みだした、おつゆの温かさ。
麺の上にトッピングされた刻みゆずがお椀に残るたび、食後のスープはさっぱりとした口当たりとなります。

食後、席を立ってお会計を済ませてた時の一言。
「ボトルにお水入ってる?」
これが、自然に口から出てくるのって凄いことです。

店頭や駐車場に自転車ラックをたっぷり設置していたり、店内にサイクルマップを置いていたり。
自転車を単なるブームとして捉えるのではなく、お客さんを大切に思ってくれる気持ちがヒシヒシと伝わってくるからこそ、サイクリストにとって聖地の一つとして有名なんです。

元々、埼玉県はツール・ド・フランスの日本版イベントを開催したり、自転車文化に対する理解が深い自治体なのですが、それを支えているのはこういったお店なんでしょうね。

ローカルフードデザイナー/伝承料理研究家
全国各地の伝承料理を中心とした、食材・食文化の魅力を伝えるコンテンツ制作や商品開発を通じて、人と地域の関係を深める食卓づくりをデザインしています。ウェブサイト「ホットサンドカフェ バウルー」「貝の王国 隠岐の島」や「百年食堂」も運営中。著作は「男と女のホットサンド」(フードユニット『やくみ』名義共著・グラフィック社)。詳しいプロフィールは下のリンクから。
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コメント一覧

  1. 鈴木 より:

    いつも拝見しています。私は入間市在住ですが、こちらは本当に入間市にあるのでしょうか・・?調べても入間市の川岸屋の場所が分かりませんでした。

  2. takapu より:

    鈴木さま

    いつもありがとうございます。

    投稿時に、タイトルに間違って入間市と入力していたものですが、
    その10秒後に正しい上尾市に修正したものです。

    twitterでは投稿と連動するゆえ、残ってしまいました。
    すいません。

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