【王味/青森県青森市】新函館北斗からも木古内からも食べに来てほしい!深夜中華の殿堂が誇る御三家メニュー

25/03/2016青森,東北,中華料理/その他中華系料理,よるどき

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いよいよ、明日に迫った北海道新幹線開業。

ここ数日のメディアでは、函館を中心とした北海道特集を目にすることが多く、「北に行ってみたいなぁ…」と、漠然に思う未来の旅行客に対して、具体的な行き先の情報を提供しています。

その中で増加しているのが、「日常生活こそコンテンツ」として編集された情報。町に住む方の生活を紹介するウェブサイトやパンフレットが、前回の東北新幹線・新青森延伸時に比べて数多く見られます。

でも、紹介されている人やコンテンツがマニアックすぎたり、そこにリーチする手段が整備されておらず、結果的に使いづらいプロダクトアウト型の媒体になっているものも。

生活者の手の届く範囲にあるいいものと、そこにリーチする方法を紹介すること。

情報と媒体が担うべき、この肝心な役割を放棄して「ライフスタイル訴求をしている媒体を作っている自分って、ちょっとかっこ良くない?」のノリだったりします。

では、「生活に溶け込んだコンテンツって何?」という話になるのですが、例えば、飲食店であれば「地域の方との会話の中で、お店の名前を挙げただけで名物料理が浮かぶ」ことを満たしたお店。大西と聞けば味噌カレー牛乳ラーメンが浮かんだり、ジターヌと聞けば珈琲が浮かんだり。そういうものだと思います。

本州から北上して、セイコーマートやラッキーピエロにわざわざ「行きたい!」という感覚がそれ。肩肘張らずなくても、おいしさがいつも函館の方の生活に寄り添っています。

かくゆう、自分もラッキーピエロに思いを馳せている一人。近くなったなぁ…と思っています。

で、青森の場合にそうしたものが何か?となれば、ぱっと浮かぶのが青森駅界隈に多い「深夜営業が盛んな中華料理店」。

以前、青森で2年間生活をしていた中で、夕方から始まる飲み会の流れのスタンダードは、「居酒屋からスタートし、カラオケに行って、最後は中華料理店で締めくくる。」でした。

腹8分ぐらいに入っているのに、ラーメンや餃子はなぜか胃袋に入ってしまう。一般的には「甘いものは別腹」といいますが、青森の場合には中華が別腹になっているという感じです。

その代表格なのが、提川のシンボル「王味」。最近は看板が綺麗になっていますが、開き戸の先には熱気が充満する、昔ながらの中華店の佇まいが残っています。

まず、この店に入ったら「餃子◯枚!」のコールが欠かせません。目安としては、3人で行ったら最低4枚。5枚だって6枚だっていけちゃいます。

唇に触れて感じるプルンとした皮の弾力、そこに包まれたニンニクがたっぷり入った餡。何個食べても重たさを感じることがなく、ニンニクの欠片が入ったつけダレを絡めて食べれば、もう青森市民です。

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お次はレバニラ炒め。圧倒的な火力で炒められたもやしのシャキシャキ食感、クセのないレバーの弾力、そしてニラの風味。

コショウのアクセントも効いた三位一体のおいしさは、「おぃおぃ、このレバニラすごくないか!?」と思うこと確実です。

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そして炒飯。パラパラタイプではなくしっとりタイプの炒飯。レンゲで掬って頬張れば、オイルコーティングされたお米一粒一粒から、不思議と旨みが溢れ出します。

紅しょうがで口をすっきりさせつつ食べた日には、もうニンニクと生姜の薬味二冠王です。

新函館北斗や木古内に向かって北上する新幹線があれば、その逆もあり。北海道の方がねぶたを見に来たり桜を見に来たり。その中で青森市の日常に欠かせない深夜中華のお店に行く方が増えればなぁ…と、妄想している自分です。

著者プロフィール

takapu

ごはんフォトグラファー/Local-Fooddesign代表
食にまつわる各種コンテンツ制作(フォトグラファー、エディター、フードライター、インタビュー)、商品開発・リニューアル提案、PRツール・ロゴ制作などを手掛けます。
創業75年以上の老舗食堂を紹介するウェブサイト百年食堂の制作・運営もしています。
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Posted by takapu