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2009年10月19日

新橋・ポンヌフ 3点セット(1,020円)

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ある日、ある時、東京へ。

で、その目的の一つがこのお店。どういう訳だか、無性にハンバーグとナポリタン、パンが織りなすワンプレート、そして食後の手作りプリンに会いたくなってしまったのだ。

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東京にいたときには、人と訪れることが多かったため、ソファ席でしかポンヌフ経験をしていなかったのだが、この日はカウンターへ。店の裏側を垣間見るようで、ちょっと面白い。

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そんなこんなしながら待っていると、注文した3点セットが登場。

ずんぐりとしたルックスが、温もりを感じさせるポンヌフバーグ、ケチャップだけのシンプルなナポリタン、そしてパン。

そんな3つに共通して宿るのが、香りの要素。芳ばしく焼かれたハンバーグの香り、ケチャップの香り、そして軽く焼かれたパンの香り。すべてが、前に食べた時の記憶を思い起こさせてくれる。

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ふっくらしたハンバーグとケチャップソースを絡めて食べる。ナポリタンを食べる、パンにハンバーグとナポリタンを挟む、ほおばる、肉汁がパンに染みこむ。それが手にしたたるのを防ぐためにまたほおばる。

まるで、大人向けのお子様ランチのように、やりたい放題が楽しめて、しかも旨いというこの組み合わせ、やっぱりたまらない。

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そして、食後のプリン。

スプーンで食べていくにつれて、台形から不格好になっていくものの、ズドーンと一気に倒れず粘り腰を魅せてくれるのがすごい。

あぁ・・・やっぱり、家庭的な洋食を食べていると、幸せだ。

2009年06月30日

新橋・ボワヴェール 「青森のお肉 大試食会」 その3

・大鰐町産「青森シャモロック」のコンソメとその胸肉のエヴァンタイユ 大鰐町産あすなろ卵のロイヤルスタイル 弘前梅の香り
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黒い大地に聳え立つ白い塔。そんな世界感が広がる一皿。

白い塔の正体は薄い緑色の殻に覆われた、あすなろ卵を使った茶碗蒸し。その上に、梅味のコンソメを注いだ一品。梅肉のクニュっとした食感とあふれ出す酸味。これがふるふるした食感の卵と馴染むと、津軽の茶碗蒸しの象徴である「甘さ」とは間逆の印象を残す。

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一方、鶏肉の胸肉。こう聞くと脂が少なくあっさりとした味、そして少しパサつきがあるろいう印象が思い浮かぶが、丁寧な加熱により水分もしっかりと残っているので、ふわふわの食感が保たれている。

しつこさがみじんもないあっさりした口当たりから、しっかりと旨みがにじみ出る肉と、「幸の米」を使ったトロミがかったコンソメのソースを絡めて食べると、なんともたまらない。茶碗蒸しの柔に対してこれは剛。そんな組み合わせになっている。

・十和田市産ダチョウと七戸産短角牛のトゥルヌド、フォアグラとトリュフでロッシーニをリスペクト
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しっかりと熟成されたダチョウも短角牛も見事の一言。

正直、地元でも固いとかの話を聞いていたので、最初はどんな感じなのだろうと思っていたが、これはすごい。本気の赤身の味がここにある。脂無用の深い味は、食べても食べても飽和感にたどり着くことはなく、一切れ食べるごとに減っていく姿を見ていると、ちょっと切なくなる。それぐらい愛しい味だ。

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この一皿を食べ終えて思ったのが、県内には「旨みを引き出す」という一仕事をしているお店が少ないということ。あるにはあるのだが、どうしても「鮮度優先主義」のように、時間が進むことをネガティブに捉えるお店も多い。

青森の食材に宿るのは時間が作り出した味。だからこそ、旨みを引き出す手間を惜しまなかったら、もっと旨い県になると思う。

・ガトーショコラクラシック(あすなろ卵)弘前の干し柿をアクセントに東北町産黒にんにくのアイスクリームを添えて
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最後は、糖度が40度近くにもなる甘い甘い黒にんにくが入ったアイスクリーム。ガトーショコラのホロ苦い甘さとアイスクリームの組み合わせは、一種の王道。ここに、更なる甘さが加わることで味に花と素材に宿るエネルギーを感じる。

そこに、天の恵みで生まれた干し柿の素朴な甘さ。自然栽培で生まれた甘さと、作りこまれた甘さのハーモニーには、「甘い」というシンプルな感情を一言でなんていい尽くせない。


自分を青森に導いてくれたお店は、大阪出身のシェフが腕を振るっている。自分と同じように青森が好きで青森のいいところを引き出した味を、一皿一皿に凝縮している。

15ヶ月住んでいる地の食材の魅力を、改めて感じた夜だった。

2009年06月29日

新橋・ボワヴェール 「青森のお肉 大試食会」 その2

・おいらせ町銀の鴨とブルーチーズキッシュ、野辺地のこかぶのサラダを添えて
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その名前を耳にすると、ついつい奥入瀬渓流の姿が頭に浮かぶ「おいらせ町」。観光地として馴染み深い上流エリアの水が、奥入瀬川として流れるこの町で育まれたのが、銀の鴨。

逞しい肉質、逞しいエキス。そんな素材とマッチングされているのは、癖がクセになるブルーチーズ。頭で考えると、こっちのほうが存在感が強くなってしまう一品だが、先も後もしっかりと弾力とエキスが口に残るのは、素材の自力がある証拠。

そして、この組み合わせと同じぐらい印象的だったのが、田子にんにくとあすなろ卵のバーニャカウダのソース。とにもかくにも濃いニンニクの味。でも、匂いではなく、これも癖になる味。軽く熱が通った程度の野辺地の子かぶは、シャキっとした歯ざわりと瑞々しい味。これも最高の相性だ。

・田子町産にんにくのぺペロンチーノ、奥入瀬ガーリックポークのスペアリブと東北町産長芋のとろろをかけて黒石市のスタイルで
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やきそばに動物系や魚系のスープを注いで食べる黒石つゆやきそば。昔から、黒石市で親しまれる一品に対するオマージュとして作られたのがこの一品。

ぺペロンチーノにスープを注ぎ、そこにやわらかく煮込んだ奥入瀬ガーリックポークのスペアリブを揚げたものがドンと鎮座。ニンニクのエキスがこれでもかと入ったスープを口にし、トロロの滑らかな口当たりに導かれてパスタを食べる。

合い間に肉の逞しさを堪能し、またパスタを口にする。そして、最後に口で混ざりあうトロロの粘り。青森でこの食材を食べる時には、組み合わせの答えではなく単品の味を確認する料理が多いので、この新鮮な感覚を覚えると、益々食材の可能性を感じる。

そして、食材のポテンシャルを引き出すということの重要性を、現地が思いなおすべきだということも感じざるをえない。

2009年06月22日

新橋・ボワヴェール 「青森のお肉 大試食会」 その1

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自分を青森に近づけてくれたお店、ボワヴェール。

ここで食べた青森食材の尊い旨さと、どんな調理法でも受け入れる懐の深さがあって、今の自分がいるといっても過言じゃない。

そんなお店で、青森のお肉を色々なアプローチで料理する試食会が開催され、自分も参加させていただくことに。

最初に登場したのは、「今別町産猪のリエットと小川原湖産鯉のリエットのデュエット おいらせ町「神ツ実」のリキュールのアペリティフ

モモ肉と脂の組み合わせで構成される猪は、特に脂がその姿から想起される野生的な存在感よりも、肉質がまろやかな口当たりとしっかりした旨みを作り出している。一方、鯉のリエットは、鯉につきものの不安要素「荒々しいうろこ」と「匂い」という二つの課題をしっかりと打ち消してなお、肉の舌触りと独特の風味を残す味わいに仕上がっている。

この鯉の産地である小川原湖は、しじみやわかさぎ、あるいは天然ウナギもいるにもかかわらず、知名度としては十和田湖、十三湖に続くといったポジショニング。でも、この鯉を食べると可能性を感じざるをえない。

・五戸町産馬肉の「け」のタルタルと岩木山ねまがりだけ 八甲田山に見立てて
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2本のネマガリダケで象られた山の姿と、アボカドや馬肉、あるいは色々な野菜で象られた山の姿。八甲田山の勇姿が色鮮やかな一品。

「け」は津軽料理遺産にも認定されている「けの汁」のけのこと。なんといってもその特長は、具材を細かく刻むこと。そんな津軽魂が宿った調理法、南部食材である五戸の馬肉と組み合わさった意欲作。

馬肉のたてかみ、凍み豆腐、ナス、にんじん、ズッキーニ、卵…多くの具材が入るけの汁と同様に、こちらも多くの具材が入っている。これを、アボカドペーストが包み込み、フォークですくって食べると・・・もう最高だ。

赤身の旨さはやはりエキスの旨さ。そこにたてがみのトロっとした脂の旨みが加わるだけでたまらないのに、野菜の食感やソースを吸った凍み豆腐の味わいが加わる。

更に、これをまろやかなふわっとした甘さで包むアボカドと、青森ならではのトウモロコシのような味がするネマガリダケを添えて、野生的な面をしっかりと演出。まるで山に訪れる四季を一枚の絵画にしたような一品に惚れ惚れしてしまう。

2008年10月03日

新橋・濱壹 650キロ離れた地で、今日も兄弟は腕を振るう。

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「最寄り駅は御成門。」

そう聞かされたので、青森で履くトレッキングブーツを買った足で、銀座から会食の場に向かうものの、土地勘が薄れている自分に気がつく。

そんな自分がタクシーに乗ってたどり着いたのは、路地裏の目立たないところにあった一軒のお店。

これで「はまいち」と読む。以前阪神にいた藪恵壹と同じ字を使っているが、藪と同じ三重県ではなく、愛媛県出身の兄弟が腕を振るうお店だ。

どうやら、このお店にフードメニューはなく、基本はおまかせのみ。一方、ドリンクメニューを眺めると、鹿児島の焼酎が多い中で、高知のダバダ火振の名前が妙に目立つ。

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ドリンクが手元に届き、カチンと軽くグラスを合わせた後、最初に運ばれてきたのは、胡椒鯛のお造り。そして、真っ先に目が行ったのは唐辛子。どうやら、これが愛媛スタイル。しっかりとした弾力なのに、どこかふわっと軽めな食感と上品な旨さが、唐辛子のピリっとした刺激で一層際立つ。

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二皿目は椀もの。このお店は基本的に魚料理のみとなるので、どれを食べても魚づくし。しっかりとダシを引いたことが、一口目に繊細な味が広がり、二口目以降に薄いけど濃厚な味だと気がついた。

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さてさて、次の品は…と思ったところで、登場したのが塩釜。

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シンプルに食材の旨みを引き出す、合理的ながらも非常に贅沢な調理方法。

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木槌で塩の固まりを割ってふわっと広がるのは、たっぷりの湯気と磯と塩の香り。丁寧に骨を取り除いて、小分け用の準備は万端。

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しかも、3人で行ったからということもあってか、2種類の釜が登場。

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取り分けられた2種類は、左がハタで右が胡椒鯛。特に印象的だったのが胡椒鯛。刺身で食べたときの上品であっさりした味が一変。あるで肉料理を食べているかのように、ずっしりと強く逞しい味へと変化した。

ハタも、プリプリした皮の脂と旨みがたまらず、同じ塩釜なのに対極的な2種類の味を、食べ比べできたのは、とても面白い。もちろん、このお皿に盛られた分だけではなく、ワンテーブル分は一匹丸々なので、思いのままに好きな部位を食べることができる。

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から揚げももちろん魚。本当に、鶏肉を食べているような味だったのが印象的。でも、何の魚だったかは失念…

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塩釜を食べつくし、お腹の塩梅がかなりよろしくなったところで、揚げナスや、イカの足、あるいは、ホタテの貝柱などがたっぷり入った一品。トロリとしたあんにダシの旨みがしっかり凝縮されており、特に、揚げナスの衣が旨いこと旨いこと。

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ダシの旨みを感じさせるのは、この雑炊も同じ。もちろん、底には魚が。

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デザートは、ほうじ茶と牛乳のゼリー、メロンとそのシャーベット、そして梨。
 
和の場合、コースのイメージを損なわずに、デザートを出すということは、洋のコースと比べて非常に難しいことだと思うが、この器の場合は、食後のお茶で一服するかのように、引き締める役割を担いつつ、果物の甘みでしっかりとクロージングしてくれる。

このお店は、実家が漁師を営んでいる家のご兄弟さんが、650キロ離れた東京の地で腕を振るっているお店。

愛する地で獲れた魚に対する思いを、愛を込めてお客さんに提供している。旨さの原点はきっと、そんなところなんだろうと思う。


ところで、こちらのサイトで、私的・青森髄一の担々麺を紹介中です!ぜひ、ご覧ください!!


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このカテゴリーで、前に食べたランチはこちら。

新橋・和楽 隠岐の岩牡蠣とカキフライ定食(1,200円+1,000円)
新橋・ガネー舎 牡蠣カリィの牡蠣ダブル(1,300円+α)
日比谷・いなにわ 牡蠣饂飩(1,200円)
新橋・Bois Vert 第1回「大鰐町の特選素材を楽しむ会」 後編
新橋・本陣房 胡麻酢ぶっかけそば(1100円)
新橋・Bois Vert 第1回「大鰐町の特選素材を楽しむ会」 前編
新橋・しみづ 「おきまり」他(5,500円+α)
新橋・Bois Vert 上北町の古代米パスタでトマトの酸辣スパゲティ(900円)
新橋・Bois Vert ボワヴェール特製カレーライス(900円)
汐留・DOUGHNUT PLANT トリプルベリードーナツと抹茶ドーナツ
新橋・三和 カキフライ定食(1,000円)
新橋・Bottega Viola ヤリイカ、ツナ、キャベツ、フレッシュトマトのアーリオ・エ・オーリオ スパゲティ (1,000円)
新橋・Bois Vert 牛モツのボローニャ風スパゲティ(900円)
新橋・荒井商店 ペルー風ほぐした鳥胸肉の黄色いシチュー風(890円)
新橋・四季ぼう坊 麻婆豆腐(787円)
更に以前の、新橋のランチ記事は


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